プロジェクトストーリー

立場を超えて得られた、クライアントとの絶妙な一体感。 立場を超えて得られた、クライアントとの絶妙な一体感。

  • 中谷剛 中谷剛
  • 脇田健志 脇田健志
  • 齋藤正彦 齋藤正彦

クライアントとの対話に「持ち帰って検討します」という状況はない クライアントとの対話に「持ち帰って検討します」という状況はない

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レストランやカフェ事業を全国でフランチャイズ展開する株式会社イタリアントマト様。同社は2014年、調布(東京)、厚木(神奈川)、深谷(埼玉)にあった関東における主力3工場を集約した新工場「東京グランデ」を八王子市に建設した。この建設工事はなぜ、中設エンジが持てる強みを十二分に発揮した好事例といえるのか。そこには二つの大きな理由がある。

まず一つが、同社が設備工事や機器装置の設置工事のみならず、建設工事の企画、設計、施工から保守管理までを一貫して手がけられること。ゼネコンと設備工事会社とエンジニアリング会社、すべての領域をワンストップで行うためクライアントのニーズを隅々まで反映することができ、企画から保守管理までのあらゆる工程に精通し、対応力が非常に高い。そしてもう一つが、食品プラントを知り尽くす豊富な人材とノウハウがあること。「食の安全」が叫ばれる昨今、20年強にわたって多くの食品工場の建設を手がけてきた中設エンジの実績は、どんなクライアントからも厚い信頼を得るには十分だ。

洋菓子を製造するイタリアントマト東京グランデの新築工事。実はこのプロジェクトの受注に関しては、もともと他社が先行していた。しかし提案スピードと内容、コストを詰め切れず、結果、中設エンジが受注したものだった。当時を振り返り、営業担当の中谷(大阪事業本部 営業第二部部長代理)は語る。
「私は弊社が食品プラントの工事を請け負い始めたころから、ほぼ食品専属で営業をしています。弊社は工事を行う建設会社でありつつ、設備をコーディネートするエンジニアリング会社。弁当工場やパン工場など、食品プラントの施工実績を多数持っています。そして企画から施工、管理まで一貫して請け負うので、クライアントとの対話で『持ち帰って検討します』という状況がほとんどない。またコスト対応も柔軟に行うことができるので、すべてがスピーディに進んでいく。そこを評価していただけたと思います。とはいえ、事業予算が限られているためコストは厳しく、場所が東京都なので建築申請前の提出書類も多かった。そのため工期は約1年と短かった。本来はあと2~3カ月、余裕をいただきたかったのですが…」

限られたスペースを通路で上手く区画することが基本プラン 限られたスペースを通路で上手く区画することが基本プラン

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時間のない中、すぐに設計を始めなくてはならなかった。中谷からの話を受け、設計を手がけた脇田(エンジニアリング本部 エンジニアリング統括部 施設設計部長)は「ポイントは、安全・安心への動線計画でした」と語る。
「建物は大まかな形がほぼ決まっていたのですが、中の設備レイアウトは完全に未定でした。そこで打ち合わせを重ねつつ、どのような機器を入れるのかを検討していきました。製造品目が焼き菓子と生洋菓子(ケーキ類)という温度管理の異なる食品なので、それぞれの影響が及ばぬよう、限られたスペースを通路で上手く区画することが基本プランです。焼き菓子、洋菓子ともに材料入荷からモノ作り、仕上げそして出荷までをスムーズに行うことのできる動線を確保。それにより汚染区域からの空気が清潔な区域に流れ込んだり、汚れた水が床から跳ねて加熱後の食品を汚染することを防止しました。そして『外から工程を見られることが安心・安全のアピールにつながる』という考えのもと、外部の人に見ていただける衛生管理にも対応しました。また、においの拡散距離も確認。甘いお菓子のにおいでも、お菓子が嫌いな人もいますし、毎日かいでいれば嫌になる人もいるので、大事なことです。そして工場の一角にアンテナショップを設け、周辺住民の皆様にも配慮しました」

後に大きな影響を及ぼしかねない大事なポイントを、しっかり押さえる 後に大きな影響を及ぼしかねない大事なポイントを、しっかり押さえる

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そして施工に際し、脇田からバトンタッチを受けたのが、齋藤(東京事業本部 建築統括部 建築第一部長)だった。
「新築工事において準備期間がそれほど取れないこのようなケースでは、いかに早く施工業者を押さえ、スムーズに躯体工事を終えるかがカギ。何せ躯体が完成しないと、中の工事はまったくできませんからね。そのため設計段階から、優れたシステム建築の施工業者を確保することに注力しました。天候にも恵まれたおかげで躯体工事はスムーズに終わり、当初の予定通りに内装工事を始めることができました。現場では、段取りがすべて。工事においてはいくつかのポイントがあります。例えば食品プラントの場合、塗床といって床に色をつけます。これが終わらないと設備を入れることができず、工事全体に遅れが生じてしまう。工程すべてをまんべんなく見るというより、後に大きな影響を及ぼしかねない大事なポイントをしっかり押さえることが肝要なんです」

5月にスタートした工事はもともと、11月末竣工予定だった。しかし全員の努力によって工期をひと月間縮めることができ、10月末に竣工を迎えることができた。このひと月の短縮は非常に大きかった。
「イタリアントマトさんにとって、12月のクリスマス商戦は1年のピーク。工場の試運転や従業員のオペレーション管理を考慮すると、11月末の竣工では間に合わない予定だった。そこで私達とイタリアントマトさんが一丸となって努力して、10月末に竣工することができた。これは本当に大きかったです。私達は日ごろから、例えば和菓子工場のノウハウを提示するなど多彩な情報提供を行いつつ、スピード感をもって接することを心がけてきました。もちろん設計も現場も、みんなが本当によく頑張ってくれたと思います。誰か一人の功績では決してなく、中設エンジとイタリアントマトさんが一つのチームとなって作り上げたプロジェクトです」
中谷さんはそう言って胸を張る。発注者、請負業者という立場を超えて、一つのチームとしての強い結束が生まれ、すべてがいい方向に進んだ最高のプロジェクト。中設エンジならではの提案力の高さとクライアントへの対応力の高さを証明した好例といえるだろう。

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